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2008/07/05

若者よ、バイオ(Bio)でつかめ!【2】

さて、なぜ「農業(バイオ)立国」か―

理由はシンプル、農業(バイオ産業)分野ならどでかい夢が見られるから、である。

まず、「農業」は、必ずしも「生産に従事」することだけを指さない。一般的に「バイオ(Bio-)」とは、食料として利用される作物、家畜、水産物などの「生物」を指す。

わが国の場合、人的資源も含む資源や土地の問題もあるので、当然、米国や豪州の様な生産をメインとした「大規模農業」的視点とは異なり、バイオ(食料)への「高付加価値」に専心することになる。そのバイオの「高付加価値」とは、バイオテクノロジーやバイオビジネスの発展である。

バイオテクノロジーは、アシモフのSF小説『われはロボット』に出てくるような、極言すれば食糧が「栄養素」に取って代わるものの開発でもあるし、ゴミやリサイクルなど環境保全に関する技術の開発でもある。

バイオビジネスは、「生産」「加工」「世界流通」である。つまり、農産物あるいはその技術を、国外においても商売すると言うことで、その為には、必要な生産技術に明るく、農産物の商売のセンスを持つこと、複数外国語が堪能であること、WTO・FTA等世界基準についての深い知識の備わった人材を求める。

私は子どもを持った頃から、食材のかなりの部分をいわゆる産直で取り寄せていて、定期的に送られてくる生産場の収穫状況とか経営についての情報を得るたびに思うのは、この、「商売のセンス」とその「人材」不足が最も深刻だということである。

このバイオ分野における人材育成/養成については、すでにお国もそのお心を痛めてらっしゃるようで、小泉内閣以来、「バイオテクノロジー(BT)戦略会議」なるものを設置している。

でも何というか要するに、今、バイオ(食料)産業が、どでかい夢が見られる分野であると言うことが大切で、そのことが若者に伝わることが重要なのではないかと私は思うのだ。

例えば現在の、少なからぬ老いたる者達と農業分野の人々自身の認識が、「農業はステイタスの高い仕事ではない」ものにとどまっていて、いかにわが国における農業発展が難しいかのマイナスポイントばかりに気を取られて、結局それがブレーキと化してしまうのが困りものだナーと思う一方で、私はむしろ、ここに手付かずの「やりがい」と「チャンス」をびしびし感じるのである。

若き頃は、「井戸を掘れる喜び、めーっけ!」と飛び込むことこそが大事で、その暑苦しいまでのエネルギーの発散場こそが要なのである。

日本のコメが台湾・中国人富裕層の間で高価格で流通していることはあまりに有名であるし、青森産のりんごが欧州のデパートで地元産のそれに比して5-10倍もの価格で飛ぶように売れている実績もある。私自身、米国・中国暮らしの経験から、現代日本の品質技術でいけば野菜も行ける!と確信している。

そうは言っても生産活動だから人手が必要・・・?ならば、バイオテクノロジーの発展で何とかしようではないか。あるいは、老いたる者が力をあわせて何とかしようではないか。それとも、私の大好きな移民受入れ政策という手もあるし、必ずしも国内生産に限ることも無い。手を打ち知恵を絞ればよいだけである。

大事なことは、人手が不足になるほどの成功を手に入れることがファーストステップであると言うこと。若きものにとり、前向きな苦労は苦労にあらず。問題が生じるたびに解決のために知恵を絞るあの緊張感こそ、味わうべきものである。

今から5年ほど前に、柳井氏が「何か新規事業をやる」と言うことで決断した食料産業参入、私はその気骨と慧眼に、遅まきながら今、拍手を送りたい。そして、この後を一人でも多くの若き者たちが追う事、それが「明るい少子(高齢化)社会のニッポン」である。

彼の品格がどうだとか徳がああだとかワンマンだとか、そんなことは知らないし興味も殆ど無い。重要なのは、そのとき、彼が代表を務める組織には「希望」があった、と言うことである:

ファーストリテイリングの精神をひとことで言うと「革新と挑戦」です。

より良い世界を実現するために、強い信念と高い志をもって既存の古いしがらみに毅然と挑戦していく集団。それがファーストリテイリンググループです。

私たちは、アパレル小売りの分野において、既存の産業構造を変え、人々の服に対する価値観を変えていきます。

私たちは、「良いアイデアを実行し、世の中を動かし、社会を変革し、社会に貢献する」企業であり、そのための信念と志をもった人間の集団でありたい、と心から思っています。

今、私たちは、日本という枠を超えて世界を目指しています。

ファーストリテイリングステートメントより抜粋 2006.11.01)

【関連記事】

1. 若者よ、バイオ(Bio)でつかめ!【序】 ニッポンを生きる! http://kaku.cocolog-nifty.com/kakutail_lounge/2008/07/bio_78d6.html

2. 若者よ、バイオ(Bio)でつかめ!【1】 ニッポンを生きる!http://kaku.cocolog-nifty.com/kakutail_lounge/2008/07/bio1_b3f8.html

【参考資料】

この記事は、以下1-2の方のblogにおける議論によって生まれたものです。心から感謝申し上げ、トラックバックを送らせていただいております:

1. こうなったら数で勝負するかぁ 2008年6月25日 (水) 幸か不幸か専業主婦  http://robita-48.cocolog-nifty.com/blog/2008/06/post_237e.html

2. マハティールは語る 

3. フィナンシャル ジャパン2008年07月号 http://dmdjapan.com/?pid=7842547

4. 2008.07.04 [ゴーログ] 反省も行動もしない「識者」たち 週刊!木村剛 http://kimuratakeshi.cocolog-nifty.com/blog/2008/07/post_e747.html

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コメント


起業する人間はエラいです!
ガンバッテホシイ。

投稿: ルイージ | 2008/07/05 13:53

TBありがとうございます。

>バイオ(食料)産業が、どでかい夢が見られる分野であると言うことが大切で、そのことが若者に伝わることが重要なのではないかと<

そうなんですね。
この「伝える」にはどうするかがまず大事で、「徴農制」がしばしば話題になりますが、そういうことも考えてもいいのじゃないかなと思います。農業体験をした若者の中から「起業」をしようという意欲のある者が出てくるかもしれません。
「口で伝える」より、「体験」が効果的かと思います。

アシモフは大好きな作家ですが、「われはロボット」は読んでいません。遅ればせながら読んでみようかな。
手塚治虫の「火の鳥」に出てくるロビタは、この小説のロビィを参考にしたと言われていますね。

投稿: robita | 2008/07/07 10:35

ルイージさん、

早々にコメント頂き有難うございます。

アタシモ、ガンバルヨーsign03

投稿: kaku | 2008/07/07 20:19

robitaさん、

コメントを頂き有難うございます。

>「伝える」にはどうするかがまず大事

「どうすれば伝わるか」。本当にそうですね。

>「徴農制」
>「口で伝える」より、「体験」が効果的かと思います。

うーん、どうなんでしょうか。「伝える相手」が「若者」である事を考えると、「イメージ先行」が良いような気がしますが…

教育においては、低学年では「体験授業」くらいの名目の方にしておいて(もう既に行われていますね)、高等教育では「単位」にするとか。

個人的にはそれよりも「理科」(生物、化学)の授業をもっと力を入れたらどうかとは思います。

一時、IT分野に若い人材がどっと流入したように、「成功(あるいは“儲かる”“モテる”)モデル」が生まれ、それが広く認識されることが一番効果があるのでは。

私は、それで全然ヨロシイgoodと思っていますが、言い換えれば、老いたる者はそういう「アイドル」が生まれ、広く認識される様に「仕向ける」仕事をやりましょう、という事です。

投稿: kaku | 2008/07/07 20:38

TBありがとうございます。
ところで、NHK土曜ドラマの監査法人は必見です!!
ハゲタカみたいな良質のドラマです!!

投稿: 真魚 | 2008/07/12 10:37

真魚さん、

NHK土曜ドラマ『監査法人』…真魚さんは誰の視点で眺めますか?

あのドラマで嫌味なまでに言っている『監査の厳格化』は単なる監査の「適正化」に過ぎないと思います。それに、エンロン社の粉飾事件による世界的な流れについて触れないのもおかしい。

橋爪さん演じる篠原勇蔵らが「時代によって変わる善悪」について一石ぶっていましたが、こと「会計」に関して言えば、「解釈」の差はあっても、やはり、いつの時代も「粉飾は粉飾」だし、会計においては「王道は王道、覇道は覇道」は明確になると思います。

あのドラマにおいて、「会計」と言う分野は、特殊でありややこしく見える分野であるけれども、「粉飾」に関しては明確になる分野であると言うことを周知すべきだよな、と思いながら熱く眺めています。

私は、「会計に正しいなんて無い」から「○○だ」と別次元の話をもっともらしくぶつ「会計士」は、後ろ暗いことがあるのだな?と警戒することにしています。

…と、まあ、周囲に会計関連の人間がチラホラいることもあり、粉飾の話になるとちょっと眼の色が変わってしまうのですが、個人的には、財政監督庁検査局長役の利重剛が安倍前首相に激似なのもどうにも気になります…coldsweats01

投稿: kaku | 2008/07/13 10:25

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